婚期をようちかに捧げたおじさんのブログ

考察が浅いってそれ一番言われてるから。

1期11話「友情ヨーソロー」について

ことあるごとに僕が引き合いに出す「11話」、つまりラブライブ!サンシャイン!!1期11話「友情ヨーソロー」。

この回の挿入歌「想いよひとつになれ」がようちかWセンターということもあり、一部では「ようちか回」として扱われる本話数ですが、正直言って僕はこの内容にかなり納得がいっていません。

本記事ではこの話の何がそんなに気に食わないのかとつらつらと書いていきたいと思います。何の生産性もない愚痴のような内容になりますし、恐らく読んだ所で理解されるとは思っていませんが、せっかく長文を晒し上げる場としてこんなブログを開設したので、この機会に考えをまとめてみたいと思います。

 

■「友情ヨーソロー」のあらすじ

ピアノコンクールに出場する梨子のポジションを埋めるため、曜を代役として予備予選に向けた練習を始めるAqours
しかし、Wセンターを努める千歌とのステップが全く合わず、練習終了後も二人で自主トレを行う。
「どうしても梨子ちゃんと踊っていた時の動きに合わせてしまう」という千歌の言葉をヒントに、
曜が梨子の歩幅に合わせることで、ステップはピッタリと合わせることができたが…。
そんな二人のぎこちなさを見抜いた鞠莉は、曜を連れ出し「ぶっちゃけトーク」の場を設ける。
曜が抱えていた「千歌ちゃんは自分と一緒はイヤだったのではないか」という不安を知り、
自らの経験から「本音でぶつかった方がいい」とアドバイスをする。
とはいうものの中々千歌に本音を言えないでいた時、東京にいる梨子から電話がかかってくる。
そこで「千歌ちゃんは自分より梨子ちゃんと一緒にいる方が嬉しそう」と抱えていた想いをこぼしてしまい、
それを聞いた梨子は意外に思いながらも、以前千歌が話していた「曜ちゃんからの誘いをいつも断っていて気になっていた、
だからスクールアイドルは絶対一緒にやり遂げる」という本音の決意を伝える。
それを聞き、梨子との電話を切った曜の前に、当の本人である千歌が現れる。
バスの運行も終わってしまった夜遅い時間にもかかわらず、梨子の歩幅に合わせていた曜の動きを気にしていて、
「曜と自分のステップ」を練習するため、自転車で曜の家まで駆けつけたのだった。
梨子の口から千歌の想いを知り、自分の不安が杞憂であったことを知った曜は、自らに「バカ曜だ」と呟き、千歌に抱きつく。
斯くして、練習の末新しいステップを完成させたAqoursは、梨子のピアノコンクール出場と時を同じくして、
ラブライブ予備予選にて千歌と曜のWセンター曲「想いよひとつになれ」を披露した。

 

ちらほらラブライブ!を見ている友人もいる本垢のタイムラインにおいて、かなり好評を博していた中、僕は一向にこの内容に納得がいかず、ダラダラ愚痴書いてたら「なんやこいつ^^;」みたいな感じになったので愚痴用に別垢を作り、同じく11話に不満タラタラオタクをフォローして愚痴を共有しあい、これが今日のTacoBanningsというアカウントに至りますが、それはまた別の話。

 

■前提として

僕は今でこそようちか一筋♡みたいな感じになってますが、ぶっちゃけハマり出したのはかなり遅くて、11話放送当時はそれほどようちかというカップリングに固執はしていませんでした。

「ようちか」という百合カップリング的な視点ではなく、本編を見た上での高海千歌渡辺曜という2人のキャラクターの人間関係として、11話はあまり上手に描けていないのではないか、という話です。

 

■気になった点

いろいろあるのですがとりあえず箇条書きで挙げていきます。

①曜ちゃんの「救い」が弱い

11話以前にも、10話で千歌ちゃんが梨子ちゃんを見る視線にハッとなるシーンなど思わせぶりな描写はありましたが、11話Aパートは本当に脚本家による曜ちゃんイジメともとれるくらい心理的に厳しい、可哀想な描写が続きます。

(見送った梨子ちゃんの方をいつまでも見つめて曜ちゃんの声が届かない千歌ちゃん、梨子ちゃんとのステップを覚えてしまい曜ちゃんとのダンスが合わない千歌ちゃん、梨子ちゃんと楽しそうに電話で話す一方、アイスを分け合えずにビニール袋に戻してしまう曜ちゃん、等…)

その上での11話のオチは、「曜ちゃんが何悩んでたのかよくわからないけど、なんか振り付けで悩んでるっぽかったから練習しにきた」でした。

結局、曜ちゃんの悩みは考え過ぎの一人相撲ということにされ、これまでの「落とされ描写」に対してあまりに救いが弱いのではないか…と感じました。まるでカタルシスを感じません。

 

②作中において公認された「ハブり描写」

11話の中で、ダイヤさんの書類整理を手伝う鞠莉ちゃんが、千歌ちゃんと曜ちゃんの名前が書かれたスクールアイドル部の申請書を見つけ、「てっきり最初は千歌と梨子なんだと思った」と発言し、それをダイヤさんが「まぁ、今の様子を見たら…」と肯定するシーンがあります。

これにより、曜ちゃんの悩みが単なる考え過ぎというわけではなく、ある程度客観的な事実に基づいた不安であることがわかります。

わかりやすく言えば傍目から見ても(少なくとも3年生から見たら)2年生は「ちかりこ+曜」であることが断定されていると言えます。

曜ちゃんがバスの中で楽しそうに会話するちかりこを少し離れた席から寂しそうに見つめる回想シーンも、曜ちゃんの被害妄想というわけではなく、きっと日常茶飯事だったのでしょう。

千歌ちゃんがスクールアイドル部を設立するために奔走する中、いの一番に手を差し伸べた曜ちゃんに対し、あまりに酷な仕打ちではないでしょうか?

せめて鞠莉ちゃんのセリフが「最初はようちかりこ3人だと…」であればまだ良かったんですが…。

 

③鞠莉ちゃんのアドバイスの意味

11話中、曜ちゃんの様子の異変に気付いた鞠莉ちゃんは曜ちゃんと二人きりで「ぶっちゃけトーク」の場を設け、曜ちゃんの悩みを聞いた上で「本音でぶつかった方がいい」とアドバイスをします。

僕はてっきりこういう場面で相談相手になるのは千歌と曜の幼馴染である果南ちゃん(の割にはそれらしい描写はあまり無いけど…)なのかと思いましたが、9話で今までのすれ違いからの和解が描かれたばかりである鞠莉ちゃんも、自らの経験に即したアドバイスを投げかけられるので、なるほど適任だと思いました。

しかし実際に本音でぶつかり合うことはなく、曜ちゃんは梨子ちゃんから千歌ちゃんの想いを伝え聞き、自己解決してしまいます。

これでは、盤石そうな果南ちゃんをあえて外して鞠莉ちゃんに相談役をさせた意味がなかったのでは…?と感じました。

11話の感想を見ると、いわゆる「ようちか推し」でない方でも、二人が本音でぶつかり合う展開を期待していた方が多く見受けられました。(ソースはツイッター

とあるブログでは「鞠莉は曜の不安を嫉妬だと考えたが、実際は『千歌に嫌われているのではないか』という嫉妬とは別のものであったため、そのアドバイスも有効ではなかった」といった考察がなされてましたが、もしそう意図されていたのであればアニメの演出として非常にわかりづらいと感じました。

(例えば千歌ちゃんに抱きついている時などに、「嫉妬なんかじゃなかったんだ…!」といった曜ちゃんのモノローグなどがあれば、そう取れたかも知れませんが…)

 

④曜ソロのED

ほんま許さんぞかずお

 

■考察という名の願望

 ぶっちゃけトークにおける曜ちゃんの話を素直に受け止めると、やっと千歌ちゃんと一緒に取り組めることに出会えたけど、すぐに梨子ちゃんや他のメンバーが集まり、そうした中で「周りから器用に思われる自分と一緒なのがやりづらいのではないか」といった不安を抱えて、でも千歌ちゃんは曜ちゃんのことをちゃんと見ていて、一緒にステップを作り直したいと言ってくれて、嫌われてなんていなかったんだ、と自己解決に至る、一見筋が通った話に見えます。

ただ、曜ちゃんも鞠莉ちゃんにありのままの本心全てを告げたわけではないと思います。梨子ちゃんと楽しそうに電話する千歌ちゃんを見る表情や、ベランダの妄想で「私と梨子ちゃん、どっちが大事なの?ハッキリして!」というセリフにもあるように、「突然現れた梨子ちゃんに一番仲良しの幼馴染を奪われた」ような嫉妬は、少なからずあったと考えています。(あの場面においてこういう醜い感情を鞠莉ちゃんに対して隠してしまうのも、曜ちゃんの器用さが垣間見えるシーンだと思います)

本編の描写を見るに、曜ちゃんにとって千歌ちゃんは、何ものにも代えがたい無二の親友で、一番大好きな幼馴染であることは明白です。スクールアイドルを始めた理由も「千歌ちゃんと一緒だから」というガチ恋っぷりです。

一方、千歌ちゃんの方はどうでしょうか?1話までならいざしらず、(結局本音が聞けなかったので内心どうかわかりませんが)今の時点では曜ちゃんより梨子ちゃんと心を通わせ合っている描写が多く見受けられます。

現実問題、こちらが一番好きだからって向こうも一番好いてくれているような出来た人間関係なんてそうそうありませんが、アニメの中でくらい、「一番」を「一番」で返してほしいと思うのです。

かといって「ちかりこよりようちかだ!」というわけではなく、そこは梨子ちゃんを上手く絡めて、千歌ちゃんに今まで曜ちゃんのことを(無意識的にしろ)蔑ろにしてきてしまったことを自覚してもらい、ようちかりこのトリオ感を出して欲しかったんです。11話の描写では、「とりあえず千歌ちゃんは曜ちゃんのことを嫌いだったわけではない」ことがわかっただけで、「ちかりこ+曜」の図式を脱却できていません。

 

現在2期は9話まで放送されていますが、10話も予告から3年生中心の話になると見られ、曜ちゃん個人にスポットが当たる回は今のところありません。

友情ヨーソローと同じ話数である11話に期待をしているのですが、今後これらの不満を解消させてくれるようなお話があることを祈っています。

ようちか回こなかったらボコボコにしていいよ。